今回は第12弾から新しく追加されるDデッキに関しての考察を書いていきます。
ビルディバイドがどんなカードゲームなのかは公式サイトを見てください。
- はじめに
- 1.Dデッキの構築ルール
- 2.Dデッキを参照するカードの効果に関して(予想)
- 3.Dデッキに採用しやすいカード
- 4.Dデッキを用意することでメインデッキに採用しやすいカード
- 5.個人的な見解
- 最後に
はじめに
今回は2023/08/08にビルディバイドの公式から告知されたDデッキに関して書いていきます。
観点としては発表された内容や個人的な考察などを書いていきます。
※画像は第12弾の商品情報から持ってきました。
Dデッキは以下のツイートの商品紹介で初めて言及されました。
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— TCG×オリジナルアニメーション「ビルディバイド」【公式】 (@build_divide) 2023年8月7日
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1.Dデッキの構築ルール
以下、Dデッキの構築ルールに関して画像の記述からルール及び読み取れることを書きます。
今回新しく追加されるDデッキですが、メインデッキとは別に用意されるデッキとなります。
Dデッキに入れることができるカードに関しては、メインデッキと同じカードを入れることが可能ですが、以下のルールに従って構築することになります(各項の詳細は次項に記載)。
- 0~12枚までで構築する
- メインデッキと同じカードプールのカードを追加できる
- 同名カードはメインデッキと合わせて4枚まで入れることができる
- バスターアイコンを持つカードおよびショットアイコンを持つカードの制限はない
「1」に関しては最低0枚なので、最悪Dデッキがなくても公認大会には出ることが可能です。ただし、Dデッキを参照するカードがテリトリー以外で出てきた場合は相手がDデッキを使わない=ある程度対応できる手段が限られている、ということが読み取れてしまうので、相手のカードの効果で自分のDデッキのカードが使われるなどの不利な状況になる効果を持つカードがない限りは適当なカードでもいいので12枚用意した方がいいです。寧ろ自分は使わない選定でデメリット持ちのカードだけで固めるのもありです。
「2」に関してはDデッキに追加できるカードと同じカードを入れることができます。最初聞いた時は遊戯王における「EXデッキ」やDMにおける「超次元ゾーン」や「超GRゾーン」のようなものかと思いましたが、一番近いのがMTGにおける「サイドボード*1」なのかと思います。その中でもMTGには外部のカードを参照するカードが存在しており、外部というのは基本的にはサイドボード(カジュアルではデッキ以外の全カード)を指す*2ので、それと全く同じ仕組みなのかと思います。サイドボードはデッキに入れるカードと種類が同じなので、今回のDデッキはまさしくここから持ってきたのだと推測できます。サイドボードと違う部分としては、ビルディバイドはマッチ戦ではなく、Dデッキ内のカードとメインデッキのカードを入れ替えることはできないので完全に外部リソースになっている点です。勿論禁止カードや制限カードに関してもメインデッキと同じルールで適用されます。このルールのメリットとしては、Dデッキからカードを持ってくる効果を使うことで、その場面に適したカードやライフやエナジーゾーンに置きたくないカード、1枚だけ採用したカードなどをピンポイントで採用しやすくなります。
「3」に関してはメインデッキとDデッキと合わせて4枚(七人の小人 ハイホーだけは7枚)入れることが可能です。当然ですが、【名称ルール】のルールも適用されます。これによって、4枚の制限のうち1枚だけDデッキに入れて残りをメインデッキに入れたり、メインデッキやDデッキだけにカードを入れることも可能です。
「4」に関してはこのDデッキにおける最大のポイントで、Dデッキに入れるカードははメインデッキのバスターアイコンを持つカードやショットアイコンを持つカードの合計に含まれず、通常のバスター12枚丁度やショット12枚までのルールが適用されません。これで何ができるかと言うと、特定の場面で役に立つけど、通常時だとあまり使い道がない強力ななスターアイコンを持つカードやショットトリガーの枠が足りなかったり任意のタイミングで使用したいショットアイコンを持つカードなどを採用しやすくなります。
また、Dデッキは通常のデッキとは異なり自由にカードを引いたりプレイすることはできません。その代わりDデッキ内のカードには順番が存在しないので、今後登場する予定のカードが持つ"Dデッキを指定する効果"でダイレクトに選択することが可能です。
2.Dデッキを参照するカードの効果に関して(予想)
以下、Dデッキを参照する効果で出てくる可能性のある効果を予想してものです。
- Dデッキのカードを他の領域に移動する効果(コスト)
- Dデッキの枚数自体を参照する効果
- 相手のDデッキを参照する効果
「1」は恐らく真っ先に思いつく効果で、第12弾と同時発売するスターディングデッキのコンセプトにも関連する効果で、どちらもDデッキを直接活用するデッキになっています。医療する領域は主に手札、フィールド、墓地などになる可能性が高いです。スターディングデッキのうち暗夜埋伏の影霊士は墓地と関連しており、天衣無縫の狙撃手はDデッキのカードを手札に直接加えるような形になりそうなので、もしかしたら色ごとにどこの領域に移動するのか変わってきそうな気がします。また。コストとあるので、何かしらの起動効果を使う時にDデッキ自体のカードをリムーブしたりすることで効果を起動できるようなカードが出てくる可能性があることを指しています。
「2」に関してはDデッキを活用するのは「1」と類似していますが、こちらはどちらかと言うとDデッキの枚数など個別のカード以外を参照することを指しています。Dデッキの最大枚数も12枚と少なく、メインデッキと違いカードの順番を気にしなくていいのと、枚数を数えるのに時間がかからないのでそのような効果が出る可能性は十分あり得ます。
「3」に関しては相手のDデッキのカードを使うというよりは、相手のDデッキの枚数を見たり、Dデッキが存在するかどうかを見る効果を指しています。仮にDデッキの枚数によって有利になる効果を持つユニットが出た場合はあえてDデッキの枚数を少なくしたり逆に1枚も使わない運用も考えることができます。また、ビルディバイド自体の傾向を考えてあまりないとは思いますが、相手のDデッキを直接プレイする効果を持つカードが出てくるかもしれません。
3.Dデッキに採用しやすいカード
以下、「1.Dデッキの構築ルール」で記載した内容をもとに採用されやすそうなカードを書いていくと、以下のケースに当てはまるカードがDデッキで採用されやすいかと思います。
- メインデッキには入れにくいカード
- バスターアイコンやショットアイコンの枚数制限を超えてでも採用したカード
- 1枚だけ採用したい(採用できない)カード
- ライフやエナジーに絶対に置きたくないカード
- メインデッキを特定の条件のカードで固めたいが、メインデッキに採用すると邪魔になるカード
「1」に関しては。例えば“デッドルーク” リヴァワートは相手が横並べのデッキだったり、バドラトスなどのように対象にとることができないカードに対して強く出ることができすが、そんな状況以外だとコストも重く腐りがちで、バドラトスやブルームなどの踏み倒す手段があるデッキ以外だと採用がためらわれるカードです。このようなカードをDデッキに入れて、メインデッキの方にはドローカードやDデッキからカードを持ってこれる効果を持つカードを採用することである程度任意のタイミングでカードを持ってくることができ、かつ欲しいタイミングで使うことができるようになります。勿論使わないのであればそのまま使わなくても問題ないです。
「2」に関してはバスターアイコンを持つカードを大量に採用できる焼炙の門以外は12枚までしか採用できず、デッキパワーにも影響してきます。ショットアイコンを持つカードに関しても、12枚までしか採用できないので、呪われた切り札などショットアイコンがないカードにはない性能を持つカードでショット枠を取られてしまい、ショットトリガーで真価を発揮するカードを泣く泣く採用できないこともありました。それがこのDデッキを使うことで、他にも採用したかったバスターアイコンを持つカードや、ショットトリガー以外のタイミングで使用したいショットアイコンを持つカードをDデッキに入れて、適切なタイミングでDデッキから持ってこれるようになります。
「3」に関しては、「1」とも多少被る部分ではありますが、2枚は余計だけど、1枚入れるとデッキの底にあったり万が一ライフやエナジーに落ちた時に回収手段がなく困る場合に採用することになります。また、ナディヤのように制限カードで1枚しか採用できない場合に確実に使いたい場合でもこの採用方法ができるかと思います(ナディヤの場合序盤から使いたいのでメインデッキに入れたいですが)。
「4」に関しては「3」にもかぶりますが、ビルディバイドのルールの関係で確率はかなり低いですが、4枚採用していてもその全てがエナジーやライフに落ちてしまったり、デッキの底に4枚全部固まってしまっている状況が発生します。そんな万が一の事故を防ぐために1枚だけをDデッキに入れておくのもありだと思います。ただ、公式サイトの記述を見る限りDデッキを参照するカードはテリトリー解放後でしか使えない可能性が高いので、観測者を採用したくないデッキにおいてのエースユニットをDデッキに入れるのはあまり良くないと思います。
「5」に関してはかなり限定的な状況になりますが、ユニットカードやコマンドカード、コストや特定の属性など特定の条件を参照するカードを採用する時にデッキ内を条件を満たすカードで固めたいけど、その条件を満たさないカードを採用したい場合となります。具体的な例を挙げるとドローソースが発掘調査だけどユニットを採用したい場合や審美する魔鏡のように自身がコマンドでありながらユニットを参照するカードを採用したい場合、PSI属性のようにそのカードだけで固めてたら安定するけど、それ以外のカードがメインデッキに混ざると途端に不安定になる場合などです。このような場合にDデッキに採用することでメインデッキの動きが安定するようになり、必要な場合だけDデッキからカードを持ってくるような運用方法が考えられます。注意点としては、Dデッキを参照するカードが固めたいカードの条件を満たしていないとあまり意味がないので、その場合は持ってくる手間がない分Dデッキに入れる予定のカードをメインデッキに採用した方がいいです。
4.Dデッキを用意することでメインデッキに採用しやすいカード
以下、Dデッキが登場することによってメインデッキで採用したいカードの傾向もあると思いますので、以下にそれらを記載します。
※あくまで情報が出ていない時に書いているので、情報が公開される度にこの傾向は変わると思います。
- ドローなどの手札を増やしたり特定のカードをサーチするカード
- 手札からプレイするには弱いショットアイコンを持つカード
- Dデッキを参照するカード
- 序盤に役割があるカード
- テリトリーを解放できるカード
「1」に関しては真っ先に思い浮かぶと思いますが、後半引き込みたいカードや特定の場面だけで役に立つカードをDデッキに入れることになり、Dデッキを参照するカードをできるだけ早く引き込めるようにドローやサーチ系のカードが欲しくなります。新兵器開発などのドローができるカードの重要性は今も高いですが、Dデッキの存在によりさらに重要性が増すと思います。
「2」に関しては特にノーマルタイミングでしか使用できないショットアイコンを持つカードが該当すると思います。それらのカードはショットトリガーから出ればかなり有利になりますが、逆に手札に来たときは腐ることも多く、特に呪われた切り札のように手札からプレイしても強いカードが優先される傾向があり、それらのカードに枠がとられがちでした。なので、それらの一部をDデッキに移して、残りの枠にショットトリガーから出てくれば強いカードを採用することで安定しやすくなると思います。ただし、呪術師の謀略のように序盤から使いたいカードはメインデッキに採用した方がいいです。
「3」は当然と言えば当然ですが、DデッキはDデッキを参照するカードがないとただの紙束なので、Dデッキを参照するカードの優先度は高いです。特にDデッキを参照するカードの数が多ければその分Dデッキ内のカードを使える機会が多いのである程度は採用した方がいいです。勿論Dデッキを一切使わないデッキであれば採用する必要はありません。
「4」に関しては不意の衝撃や呪術師の謀略などのように序盤に使うことができれば効果が大きいカードのことを指します。逆にこれらのカードがDデッキに入っていても、Dデッキを参照するカードが来るタイミングによってはタイムラグが発生し適切なタイミングで使えない可能性が高いので、序盤から使いたいカードはDデッキには入れない方がいいです。
「5」に関してはDデッキを参照する効果がテリトリー解放後でないと有効にならない可能性がある、という前提で書きます。早い段階でDデッキ内のカードを使いたい場合、なるべく早くテリトリーを解放してDデッキを参照するカードをプレイしないと適切なタイミングでそのカードが使えない可能性が高いです。なのでなるべく早くテリトリーを解放して、Dデッキを参照するカードでDデッキ内のカードを回収する感じになりそうです。
5.個人的な見解
以下、個人的な見解を色々書いています。
Dデッキ自体に関しては最低0枚で必須ではない上に今までのカードをそのまま使えるので、個人的などちらかと言うと肯定的な感じにとらえています。ただ、Dデッキを使用する戦術が出てくる以上、遊戯王のエクストラデッキのように実質必須のような感じになると思います。一応不要なカードでDデッキを構築してもいいので、ブラフとして使用できる点は評価できると思います。
Dデッキによって環境にどの程度影響するかですが、単純に使えるカードの枚数や種類が増えるのと同義なので、確実に使われると思います。今後登場するDカードを参照する効果をもつカード次第ですが、Dデッキを参照するカードを色々なテリトリーで使えるのであれば確実にDデッキを使ったデッキを見る機会は多くなると思います。また、対戦で使えるカードの総数が増える関係で長期戦を得意としたコントロール系のデッキ(特にシルバーバレットを軸としたデッキ)が増えてくるのではないかと予想します。ただ、過去に出てきた同様のシステム(特に超GR)を見ていると、カードパワーが低すぎて使われなかったり、逆に強くなりすぎて規制されたりしたので、その匙加減がどうなるかは気になるところではあります。
懸念事項としては、Dデッキによって対戦で使えるカードの総数が増えることによってリソース合戦になり対戦時間が延びる可能性があることです。現在のビルディバイドの大会ルールだと25分制限で時間が過ぎたらお互いに追加の1ターンを行って、それでも決着がつかなかったら両者負けとなります(一部例外あり)。そのため、決着がつかずに両者負けのケースが増えたり、1戦ごとの時間が長くなり大会の進行に影響がでる可能性もあります。また、長時間の対戦が増えることによる体力面の消耗などでプレイングにミスが生じる可能性もでてきます。他にもDデッキのルール追加によって覚えることが増えるのでルール把握漏れが起こる可能性も出てきます。それ以外にもあまりDデッキ関連の効果が増えすぎるとDデッキが必須になり、1デッキに必要なカード枚数も増えて1デッキにかかる費用が増える可能性もあるので、金銭的な面でデッキ構築難易度が上がる可能性もあります。
また、実際の対戦とは関係ないですが、ビルディバイドのカードスリーブは現在1セット60枚で構成されています。Dデッキを採用する場合メインデッキ50枚、Dデッキ12枚の計62枚となり、既存のカードスリーブだと足りなくなるケースが出てきます。なので、メインデッキとDデッキで同じスリーブを使いたい場合は2セット買う必要がでてきます。ただ、スリーブの枚数をそのまま増やすと今度はスリーブの値段が上がる可能性があるので無視できない点かと思います。他にもプレイマットもいくつか出ていますが、Dデッキを置く場所が記載されていないので、既存のプレイマットを使う場合はDデッキをどこに置くのか覚えておく必要も出てきます(恐らくリムーブゾーン近くになる可能性もあります)。
最後に
今回は以上です。今回は突然出てきたDデッキに関して考察を書きました。まだDデッキの概要が出てきただけで、細かいルールとかは更新されていないため、あくまで推測の域は出ません。Dデッキのカードをカードの効果でメインデッキや墓地にに移動するこはできるのか?やDデッキのカードをわかるような形で識別する必要があるのか?Dデッキ内のカードを持ってくる以外にDデッキを参照する効果を持つカードがどの程度出てくるのか?など細かい部分で気になるところはありますが、多かれ少なかれ環境に影響を与えるとは思います。
本当はカミーリアの記事だけを公開しようと思いましたが、Dデッキのインパクトが大きすぎて先にこちらを公開することにしました。カミーリアの記事も同日中に公開する予定なので、よければ見てもらえると嬉しいです。
*1:MTGにおけるサイドボードと言うのは、MTGの公認大会(トーナメント)はマッチ戦が殆どで、何度か対戦を行い各対戦の勝敗数でその対戦の勝者を決めます。この何度か対戦をする時に同じデッキをそのまま使うのではなく、対戦の間にカードを入れ替えることができます。その入れ替え先が再度ボードで、マッチ戦なら15枚まで、リミテッドならドラフトなどで入手したカード全て、MTGAのシングルなら8枚まで用意できます。
*2:一部例外あり。参考:ゲームの外部 - MTG Wiki